線路の下には、ギッシリと石が敷き詰められてますよね。
線路の下というか、枕木の下に。
大体同じサイズの石が、敷き詰められています。
昔から線路の下って、あの石がお決まりですよね。
あの石って、何の意味があって敷き詰められているのでしょうか?
雑草の防止対策?
クッション的なもの?
様々なものが進化を遂げる中で、なぜ未だに石なのだろう?
また地下鉄やトンネルでは、石が敷き詰められていません。
線路の下を石にする場所には、条件があるのだろうか?
線路に石が敷き詰められている理由をについて調べましたので、シェアしたいと思います。
線路の下に石が敷き詰められている理由とは
あの石の名前は、”バラスト”。
そのバラストが敷き詰められている線路を、バラスト道床(どうしょう)といいます。
石を敷き詰めた線路には、色々なメリットがありました。
- 振動の吸収
- 騒音の吸収
- 水捌け対策
- 雑草対策
主にこの4つです。
振動の吸収
あの硬い石には、クッションの役割があります。
電車がバラスト道床を通ったときに、グッと沈み込む場面を見たことないでしょうか。
そのクッションの役割をしているのが、バラスト(石)です。
電車の荷重を分散して、負荷を和らげる役割を担っています。
バラストが振動を吸収するので、ビルや建物に電車の振動が伝わりにくくなっています。
騒音の吸収
電車の線路には、大きく分けると2タイプの道床があります。
石を敷き詰めた”バラスト道床”と、コンクリートの”コンクリート道床”です。
コンクリート道床の騒音
コンクリート道床は、電車の騒音がそのまま地面から反射していまいます。
そのため電車が通るたびに、非常に大きな騒音が発生します。
バラスト道床の騒音
バラスト道床は小石の隙間で音の吸収が可能なため、コンクリート道床に比べ5デシベルほど騒音を下げられます。
あのうるさい電車の騒音は、バラストが無ければもっとうるさいのです。
水捌け対策
ギッシリと敷き詰められているバラスト。
その積まれた高さは、新幹線で30cm、在来線で20cmです。
意外と高さがあります。
ギッシリ敷き詰められていますが、石ですので水捌けに丁度いい隙間が空きます。
石の隙間から、雨水を排出することができます。
そのため、地盤を緩めることがありません。
雑草対策
バラスト道床は、植物が根を生やすことが出来ない環境です。
石を敷き詰めることにより、雑草を除去する作業を省くことにも役立っています。
地下鉄やトンネル内がコンクリート道床の理由とは
地下鉄やトンネル内では、バラスト道床を見かけることがありませんよね。
ほとんどコンクリート道床です。
もちろん理由があります。
バラストの場合は石が摩耗しますので、定期的な補修や交換作業が必要です。
トンネル内では、補修や資材搬入の作業がしづらいデメリットあります。
またビルや民家に対して、騒音や振動を気に必要がありません。
そのため地下やトンネル内では、コンクリート道床でメンテナンスを削減しています。
地下鉄でもバラスト道床を採用するケースも
騒音や振動を、気にする必要がない地下鉄。
しかし東京メトロ内では、振動や騒音を抑えるべき箇所(乃木坂駅など)も存在します。
そういった場所では、地下でもバラスト道床を採用するケースがあります。
まとめ
線路の下に石が敷き詰められている理由は、ちゃんと存在しました。
あの石には振動、騒音、排水、雑草対策がありました。
費用もコンクリート道床に比べ、圧倒的に安く仕上がります。
先人の知恵が、令和の今でも生かされているのですね。
電車の疑問系記事は他にも書いてますので、よろしければ。
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どうも、こんにちは。ハスキです。駅のホームで、何気なく電車のパンタグラフを見て思ったこと。ふと頭をよぎった、素朴な疑問。電車の上には、架線が張ってありますよね。その架線に、パンタグラフが接し[…]
以上です。
では、また。