なぜ海の水はしょっぱい?あの塩分はどこから来るの?海が塩水である理由とは
どうも、こんにちは。
ハスキです。
海の水は塩辛い。
しょっぱい。
それは誰でも知ってる、常識ですよね。
でも「なぜ海水が塩辛いのか知ってる?」と聞かれると、わかりませんよね。
雨は真水です。
川から流れた水も、塩水ではありません。
では、なぜ海の水だけ塩水なのでしょうか?
海が塩水であることは常識だけど、考えてみると不思議じゃないですか?
ということで海の水が塩水である理由と、海水の塩分濃度が常に一定な理由を紹介します。
海の水がしょっぱい(塩辛い)理由とは
海の水がしょっぱい理由とは。
それは、塩が多く含まれているから。
そこまではわかります。
ではその塩は、どのように生まれるのでしょうか。
海水の成分
海水には、さまざまな成分が溶け込んでいます。
その溶け込んだ元素は、なんと92種類。
その中でも”塩素”と”ナトリウム”だけで、成分の85%を占めています。
”塩素”と”ナトリウム”で”塩化ナトリウム”。
つまり塩です。
海の成分はほぼ【塩化ナトリウム=塩】です。
海の塩分濃度は、3.5%。
かなり高い、塩分濃度となっています。
なぜ海には大量の塩化ナトリウムが存在するのか
わからないところは、ここですよね。
なぜ海には、大量の塩化ナトリウムが存在するのか?
それを理解するには、はるか昔まで遡る必要があります。
- 地球誕生時、海はなかった。
- 最初に出来た海は、酸っぱかった。
- 岩石から塩が溶け出し、酸性が中和されて現代の海水になった。
この時系列で説明します。
地球誕生時、海はなかった
地球が誕生した46億年前、地球の表面はマグマでした。
大気中は水蒸気、塩素、水素で覆われている状態です。
火山がバンバン噴火している状態で、地球からガスを大気中に噴射している世界。
地球の表面はマグマ状態なので、海が存在していません。
地球の水分は全て水蒸気で、大気中にある状態でした。
最初にできた海は、酸っぱかった
火山活動が落ち着き、地球の温度が下がり始めた頃。
温度が下がり始めると大気中にあった水蒸気が雨となって、地球に降り注ぎ始めます。
その頃の水は、大気の塩素ガスが溶け込んだ水でした。
強い酸性の水です。
その水が大地の高低差により、くぼみに集まった場所が海です。
強い酸性の水のため、最初にできた海は酸っぱい水でした。
岩石から塩が溶け出し、酸性が中和されて現代の海水になった
海に溜まった水は太陽光により蒸発して、また雨を降らせる。
その雨は川を流れ、また海へ戻る。
雨水は大地の岩石を削りながら海へ流れ、また蒸発して雨に。
これを長年繰り返しました。
この【岩石を削りながら】が、海が塩水の大きなポイントです。
岩石に含まれるナトリウムや鉄、カルシウムなどが長い年月をかけ海に流れました。
そして塩素の海とナトリウムが混ざることで中和され、現在の海が誕生したのです。
海の塩分は、なぜ常に一定の濃度なのか?
現在の海水は、塩分濃度を一定に保ち続けています。
濃くなることも、薄くなることもありません。
その理由は
- 蒸発する量と、雨+川から海へ供給される量が同じ。
- 川から塩が供給され続けている。
- 海の生物に塩分が取り込まれる+海底に蓄積される。
一つずつ説明します。
蒸発する量と、雨+川から海へ供給される量が同じ
海水は日光に照らされ、日々蒸発します。
単純に考えれば、海水が蒸発すると水の量が減るので塩分濃度は高くなるはず。
でもその蒸発した水蒸気は雨となり、結局は海に帰ってきます。
”海に降る雨の量+陸地から海へ流れる川の量”=”海から蒸発した量”のため、塩分濃度が常に同じなのです。
これがひとつめの理由。
川から塩が供給され続けている
現在でも、塩は海に提供され続けています。
その供給元が川。
川は今でも岩石を溶かしながら、海へ流れ続けています。
その岩石に含まれる成分には、塩分が含まれています。
つまり川は、完全な真水じゃないってことか。
そう。
真水のイメージである川ですが、微量の塩分が含まれています。
これが2つめの理由。
海の生物に取り込まれる+海底に蓄積される
川から塩が供給されたら、海の塩分濃度は濃くなるのでは?
私もそう思いました。
川からどんどん塩が送られてきたら、塩分が濃くなると考えるのが自然です。
しかし、海の塩分濃度は一定のまま。
海に溶けた塩分は、海中を循環します。
その過程で海の生物に取り込まれながら、最終的には海底に凝固して定着し蓄積されます。
川から流れた塩分量と、”生物に取り込まれる+海底に蓄積される”量が同じため、塩分濃度は変わらないのです。
以上の3つの理由から、海の塩分濃度は常に一定に保たれています。
まとめ
- 海の成分の85%は塩化ナトリウム
- 太古の昔に塩素とナトリウムが中和されて、塩化ナトリウムの現在となった
- 川から塩は運ばれ続けている
- 循環作用により、一定の塩分濃度が保たれている
まとめると、こんな感じ。
海水の量、蒸発する量、そして海の戻る水の量が完璧に釣り合っているので、一定の塩分濃度が保たれています。
よくバランスが保たれているものです。
地球に生命が誕生して依頼、海の塩分濃度は変わっていないと言われています。
生物が生きられる環境、それだけで奇跡です。
その奇跡は海が一定の環境であるからこそ、成り立っているのですね。
参考になれば幸いです。
では、また。