線路の画像

なぜ電車からガタンゴトンの音が消えた?レール継ぎ目が静かになった理由とは

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どうも、こんにちは。

ハスキです。

神奈川県から東京都内に電車で会社に通っているが、満員電車の通勤ってホントに嫌になる。

窮屈な状況でガタンゴトンと、揺られながら。

ガタンゴトンと・・・・・・ん?

あれ?

 
筆者
そういえば、ガタンゴトンの音がしないぞ?

ホームで電車を待っているときも、静かにスーっと電車が入ってくるじゃないか。

電車の音と言えば、「ガタンゴトン」だったはず・・・。

線路沿いでうるさかった、電車らしいあの音。

一定のリズムで鳴っていた、あの「ガタンゴトン」の音。

今でも耳にはするが、圧倒的に少なくなっている。

なぜだ?

これは気になるぞ。

と言うことで電車のレール継ぎ目の音、「ガタンゴトン」が消えた理由を調べたのでシェアしよう。

電車のレールから「ガタンゴトン」と鳴る音の正体

駅ホームの線路 画像

「ガタンゴトン」と鳴る音の正体

まず、あのガタンゴトンの音。

どうしてあの音が鳴るのか、整理していみよう。

まあ、単純明快だね。

レールとレールの継ぎ目に、隙間があるため。

レールの隙間に車輪が通るたび、「ガタンゴトン」って音が鳴る。

ではなぜ、レールとレールをくっつけないで隙間を開けているのか。

レールが鉄製で、気温差によって膨張するためだ。

暑い日はレールが伸びてレール同士がつかえてしまい、隙間がないと押し合って曲がってしまうから

鉄は、温度で大きさ(長さ)が変化する。

鉄の精製方法によって変形する(伸びる)方向が決まるが、レールは両端に向かって伸び縮みする。

レールが伸び縮みするため、間に隙間をつくる必要があったのだ。

1本のレールの長さと電車1両の長さ

レールは、長さの規格がある。

”定尺レール”と呼ばれる規格があり、基準の長さが25mと決まっているのだ。

そんでレールを通る、電車一両の長さは20m。

電車と定尺レールがほぼ同じ長さのため、電車1両が通るたびに「ガタンゴトン」の音が鳴っていた。

レールの長さが決まっていたので、「ガタンゴトン」の速さで電車のスピードもわかった。

「ガタンゴトン」が消えて電車が静かになった理由とは

山手線を走る電車

技術の進歩により、レールも進化した。

我々の知らないところで、技術革新は起きていたのだ。

定尺レールから長尺レール、ロングレール、スーパーロングレールへ変わった

レールの継ぎ目には、隙間を開けておく必要がある。

ならば今でも、「ガタンゴトン」の音が鳴るはずだ。

「ガタンゴトン」が鳴らないってことは、レール継ぎ目に隙間がないのか?

そう。

現在のレールは驚くほど長く、極力1本にしている。

レールの長さと呼び名は、下記の通り。

25m定尺レール
25m以上〜200m以下長尺レール
200以上ロングレール

東海道新幹線には、63.4kmが1本の”スーパーロングレール”まで存在する。

定尺レールは過去の話しで、ロングレールの時代なのだ。

ロングレールはどうやって運搬するのか?

ロングレールは、継ぎ目を溶接して設置することがほとんどだ。

200mのレールも溶接する方法はあるが、貨物列車でそのまま運搬もする。

カーブはどうやって運搬するのか?って思うよね。

カーブは、運ぶレールを曲げて運搬するのだ。

鉄は硬いイメージが強いが、結構簡単に曲がるらしい。

暑さでレールが伸びる問題について

レールを長くして、継ぎ目をなくしているのか。

フムフム。

いや、ちょっと待て。

夏の暑さで、レールが膨張する問題はどうなった?

そのために、レールの間に隙間を開けてたんだからさ。

このレール膨張問題は、鉄道技術者が解決していた。

”伸びるのはレールの端のみで、レールの長さと伸びる長さは比例しない”

これが研究の結果でわかった。

そのため長いロングレールやスーパーロングレールでも、熱膨張で問題が起きないことがわかったのだ。

さらに現代では、ロングレール同士の継ぎ目も音が出にくい構造になっている。

レールが伸びても、繋ぐレール同士が隣接し続ける”伸縮継目”という方式だ。

片方のレールを先端に向かって徐々に薄くして内側に、もう片方のレールは外側に曲げて伸びる部分を外側に逃した継ぎ目の方法。

音は出るが従来に比べて、非常に小さい音となった。

まとめ

鉄道技術者の研究によって、「ガタンゴトン」の音はなくなっていた。

線路がうるさかった時代は、昔話しとなった。

まだうるさい箇所もあるが、いずれ無くなることだろう。

電車の音=「ガタンゴトン」と言っても、通じない時代が来そうだね。

もうすでに、子どもには通じないかも。

参考になった?

では、また。