どうも、こんにちは。
ハスキです。
駅のホームで、何気なく電車のパンタグラフを見て思ったこと。
ふと頭をよぎった、素朴な疑問だ。
電車の上には、架線が張ってあるよね。
その架線に、電車側のパンタグラフが接してる。
パンタグラフとは電車の上にある、ひし形やくの字形のアレだ。
電車上部のパンタグラフで、架線から電力を得て電車は走っていることは知っている。
(地下鉄など高さが確保できない路線では、別の方式らしいが。)
ずっと架線とパンタグラフが、擦り(こすり)ながら走ってるわけだよね?
って、疑問に思ったのよ。
新幹線なんて凄まじいスピードだから、摩擦も相当なものじゃないのか?
パンタグラフ側か電線側が、相当なスピードで削れて消耗するのでは?
今回はこの疑問を解決しよう。
架線(トロリー線)とパンタグラフは、両方とも摩耗している
![パンタグラフ 画像](https://enhasky.com/wp-content/uploads/2019/07/8971cc89a9af1556152f55c478678128.jpg)
電車に電力を供給する架線(電線)を、トロリー線という。
トロリー線もパンタグラフも、摩耗ですり減っていた。
あれだけのスピードで走ってるのだから、摩耗しないわけないわな。
パンタグラフの上面には、「すり板」という板が取り付けられている。
そのすり板とトロリー線が、常に接触しながら電車は走ってる。
どちらも摩耗するが、すり板の方が消耗しやすい材質になっているのだ。
そのため、交換頻度が高いのはすり板。
架線を張り替えるより、すり板を交換したほうが簡単だから。
トロリー線とすり板の材質とは
トロリー線とすり板の材質は、何が使用されているのか。
少々マニアックな疑問だが、調べてた。
トロリー線の材質
トロリー線の材質は、スズが入った銅合金。
スズを入れることによって、強度が上がり摩耗に強くなる。
純銅に比べると導電性は落ちるが、純銅では強度が弱すぎてしまうのだ。
すり板の材質
すり板は炭素材に、銅を含んだカーボン主体の材質。
すり板はトロリー線と摩擦することで、摩耗しながら炭素の粉を出す。
この炭素の粉が潤滑油のような役割をして滑りやすくなり、摩耗を軽減させている。
新幹線には、焼結合金性の材料が使用されている。
すり板の摩耗する箇所は一部分ではなく、まんべんなく摩耗する
![山手線 正面から 画像](https://enhasky.com/wp-content/uploads/2019/06/666aced7d4025696737d41302031b62e.jpg)
トロリー線とすり板は接触する場所が常に同じ場所だと、すり板の同じ部分のみ摩耗しちゃうよね。
だからすり板の接する場所が、同じ場所にならないよう工夫されている。
すり板は、板全体が均等にトロリー線と接触するようになっているのだ。
トロリー線は線路に対して真っ直ぐに張られているように見えて、実は違う。
50mごとに50cmの幅で、ジグザクに張られているのだ。
すり板全体に接触するように、計算されて架線が張られているのよ。
よく考えてるわ。
先頭車両の一番前(運転席の後ろ)に乗って架線をみてたら、本当にジグザクになってた。
トロリー線とすり板の寿命はどれくらい?
![パンタグラフ 画像2](https://enhasky.com/wp-content/uploads/2019/07/7ee278674b46175a5d9a38704498e4e9.jpg)
すり板の方が消耗するとはいえ、どちらも摩擦による消耗は激しいはず。
交換頻度を調べてみた。
トロリー線の寿命
トロリー線の交換頻度は少なく、新幹線でも約10年の耐久性がある。
在来線では路線に寄って違うが、2〜3分に1本の電車が走る東京の山手線ですら約13年もつ。
トロリー線は、新品状態の時点で直径15.49mmで、5.99mmまですり減ると交換となる。
それがトロリー線の寿命ということだね。
日本のどこかしらでは、毎日のように張り替え作業が行われているのだろう。
すり板の寿命
新幹線では、20,000kmで交換となっている。
東海道新幹線の東京〜博多間の距離が1,174.9kmだから、8.5往復で交換となる。
すり板は、結構な頻度で交換してる。
在来線では路線によって違うが、短ければ半年で交換となる。
最後に一言
架線とパンタグラフは、摩擦で摩耗していることがわかった。
ずっと擦れながら電車が走っているのだから、そりゃそうだよね。
私は飲みすぎて終電を逃してしまうことがあり、「1時間1本でいいから24時間電車が運行してたらいいのになぁ」て思ってた。
しかしメンテナンスの時間がないと、電車の運行が不可能だと改めて実感したよ。
作業員の人、ありがとう。
ぜひ先頭車両に乗って、架線を見てみて。
意識して見ると、架線がジグザクに張られていることがわかるから。
別記事でも電車の疑問を解決しているので、覗いてみてね。
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では、また。