先日コンビニで買い物をしたときに、ふと気付いたことがあります。
ひと昔前まであったコンビニの屋外にある、虫をバチバチッ!っと退治するあの蛍光灯みたいなやつが、いつの間にか無くなっているじゃないですか。
それどころか最近のコンビニには、虫自体がガラスにも全然くっついていない。
そういえば、街灯や自動販売機にも虫が群がっていないですよね。
なぜコンビニや街灯に、虫が集まらなくなったのでしょうか?
虫自体が減ったから?
街中に虫がいなくなったから?
いいえ、違いました。
調べてみると、昔と違う虫が寄ってこない理由が一つありました。
LED照明です。
コンビニや街灯の照明がLED化したため、虫が集まらなくなっているのです。
なぜLEDの光には、虫が来ないのでしょうか。
虫の習性とLED照明について調べましたので、シェアしたいと思います。
虫がLEDの光に集まらない理由とは

LED証明に、虫が寄ってこない理由とは。
それは、虫の見えてる世界に理由がありました。
実は人間と虫では、見える光と見えない光が違うのです。
理論的にいうと
人間と虫では、見える光の波長が違うのです。
人間に紫外線や赤外線って、見えませんよね。
それは、人間の目には見えない光の波長だから。
人間には、見える光の波長が決まっています。
波長は長すぎても、短すぎても見えません。
人間に見えない短い波長の光が紫外線、長い波長の光が赤外線です。
光とは電磁波の一種で、我々人間が見える電磁波を可視光線といいます。
X線や通信の電波も電磁波ですが、不可視光線と呼ばれる我々人間には見えない電磁波です。
では虫が見ている世界はどの波長なのか。
虫が主に見ている世界は、紫外線寄りの世界です。
波長の長い赤や黄色が見えないかわりに、人間には見えない紫外線域が見えるのです。
虫は光に集まる習性がありますよね。
虫がLEDに寄ってこないと理由とは、
LEDの光の波長には紫外線がないため虫には見えないので、LED照明を光と認識していないのです。
光に集まる虫の習性と、虫が見ている世界とは

光に集まる虫の習性とは
虫が光に集まる習性を、理解してみましょう。
一昔前まで街灯や自動販売機には、虫が群がってましたよね。
街灯の周りを、クルクル周りながら飛んでたり。
それは、虫の光に対する習性が発動するからです。
走光性と呼ばれる習性です。
走光性とは、太陽や月の光に対して、一定の角度を保って行動する虫の習性です。
その習性のおかげで、虫は自分の高さや方向を判断できるのです。
太陽や月は遠い場所にあるため、その光で自分の位置を把握できます。
しかし街灯などの光は近すぎるため、その光に対して一定の角度を保とうとすると、クルクルと光の周りながら光に近づいてしまいます。
虫はコンビニの光や街灯を、月のあかりと勘違いして集まっているのです。
虫が見ているのは紫外線の世界
街灯などの光に虫が集まるのは、彼らが見ている世界【紫外線域】が関係しています。
人間と虫では、見えている光が違います。
光の波長が人間の見えている域から、虫の見えている世界は短い波長側にズレています。
虫からすれば人間がズレてんだよ!って感じかな(笑)
その人間よりズレた虫が見ている世界が、紫外線域の世界です。
虫は低いところを飛ぶために、短い波長の紫外線を頼りにしていると言われています。
そして
水銀灯や蛍光灯は、微量の紫外線を放出しています。
水銀灯や蛍光灯は、虫も光として認識できます。
そのため、走光性の習性が発動されてしまう。
蛍光灯の紫外線は日光の1000分の1程度と、人間にとっては極わずかな程度です。
しかし虫にとっては、それでも十分に認識可能なのです。
LEDについて

続いてLEDについて。
そもそもLEDとは、何なのでしょうか。
LEDが普及してだいぶ経過しましたが、LED自体が何なのかを詳しくはわかりません。
- LEDとは何?
- LEDに虫が寄ってこない理由の深堀り
- LEDの電気代が安い理由
上記3点について調べてみました。
LEDとは
LEDとは【Light Emitting Diode】の略。
電気を流すと光を発生する、半導体のことです。
よく聞く発光ダイオードってやつです。
発光ダイオードは黄色、赤が先に発明されていましたが、1990年代に日本の科学者によって青色発光ダイオードが発明されました。
そのおかげで、現在では自在に光の色を扱えるようになりました。
ちなみに白色のLEDは無く、様々な色を組み合わせて白い光を表現しています。
LEDに虫が寄ってこない理由の深堀り
今回のテーマ【なぜ最近のコンビニに虫が寄ってこないのか?】の答え。
【LEDから紫外線が出ていないから】です。
虫の見えている世界については説明したとおり、紫外線の世界です。
光の波長の長さを虹色で表現すると、短い方から紫、藍色、青、緑、黄色、オレンジ色、赤となります。
紫から外側の人間に見えない波長が、紫外線。
逆方向の外側が、赤外線です。
紫の外だから「紫外」、赤の外だから「赤外」です。
そして虫にとって人間域の見える色は、青がかろうじて見えるくらい。
紫外線を出さないLED+UVカットのガラスで、虫にコンビニの光は見えないのです。
虫になってみないとわかりませんが、虫からコンビニを見たら真っ暗闇なのかもしれません。
ちなみにLEDは紫外線を出すことも、赤外線を出すことも可能です。
可能ですが、日常の照明でわざわざ見えない光を出す必要はありませんよね。
なぜ電気代が安いのか
蛍光灯からLEDに変えると電気代が安くなる、って聞きますよね。
なぜ電気代が安いのか。
電球や蛍光灯に手を近づけると、熱が伝わってきますよね。
電球なんて、熱くて触れないくらいです。
実は電球や蛍光灯は、エネルギーのほとんどを熱に変えてしまっているのです。
電力が100だとすると電球や蛍光灯は、80が熱:20が光の割合です。
一方、LEDはどうでしょうか。
触ってもほんのり温かいくらいで、熱くありません。
つまりエネルギーを熱に変換せず、効率よく光に変えられているのです。
電球や蛍光灯が100使うエネルギーを、LEDは25程度でOKなのです。
少ない電力で、同じ光が出せる。
これが電気代の安い理由です。
まとめ

コンビニや街灯に虫がよってこない理由は、LEDの普及によるものでした。
なるほど。
便利なものを発明してくれました。
玄関の明かりやアウトドアのランタンなどの明かり、また街灯にLEDはもってこいです。
虫が苦手な人にとっては、メチャクチャ素晴らしい発明ですよね。
街中に住んでいると虫に対する抵抗力が無くなってしまうため、どうしても虫が苦手になってしまいますよね。
僕も子どもの頃は平気だったんですけど、今はダメです・・・・・。
そしてLEDは虫側にとっても、人間に近づかないで済みます。
虫側にとっても好都合かも。
LEDの発明は、人間と虫の双方にとってWIN、WINな発明かもしれません(笑)。