どうも、こんにちは。
ハスキです。
神奈川県川崎市に、急速に発展を遂げた街があることをご存知だろうか。
その名は”武蔵小杉”。
タワーマンションが複数建ち並んだ街で、急激に人口が増加した神奈川屈指の便利タウンだ。
しかし無敵と思われる武蔵小杉には、ひとつ大きな問題がある。
水害問題。
実は武蔵小杉は、標高が低いのだ。
2019年10月に襲った台風19号では、武蔵小杉エリアの道路が大雨で川と化してしまった。
そのときの台風では、幸い氾濫した多摩川が武蔵小杉エリアまで及ぶことはなかった。
だがもし武蔵小杉近くの多摩川河川敷が決壊していたら、壊滅的な被害になっていただろう。
人口が集中する新たなベッドタウンで、決して起きてはならない事だ。
今回は”武蔵小杉の土地が低い問題”について、深堀りしたいと思う。
土地が低い武蔵小杉エリアは水害問題がついて回る
![多摩川と武蔵小杉 画像](https://enhasky.com/wp-content/uploads/2019/09/d58aac16a68736987bf132330e701918.jpg)
都心に近く、超便利なベッドタウンとして注目される武蔵小杉。
非常に便利な立地で、近年急速に発展し爆発的に人口が増加した。
元々工業地帯だったのだが大型工場が相次いで撤退したため、空いた土地が新たな住宅街となったのだ。
人口が集中した街、武蔵小杉。
人口集中型の街で災害が発生すれば、被害に遭う人も必然的に増えてしまうことになる。
武蔵小杉に起こる災害とは、主に何を指すのか。
水害だ。
ではなぜ武蔵小杉エリアは、水害が恐れられているのか。
その原因は多摩川からの距離と、土地の低さが関係している。
武蔵小杉の海抜はどれくらい?
まず土地の低さについて。
武蔵小杉駅の海抜は、8mしかない。
平地なので武蔵小杉周辺地区は、大体が同じ数値の8mだ。
多摩川を渡った先の隣町の駅、東京都世田谷区の田園調布駅の海抜はどうだろうか?
田園調布駅の海抜は、なんと32.5m。
川を挟んだ隣町と比較して、武蔵小杉エリアの土地がいかに低いことかわかるだろう。
武蔵小杉と多摩川の関係
武蔵小杉は、多摩川に接した街だ。
もちろん堤防はあるが、その堤防の高さはどうだろうか。
武蔵小杉周辺の多摩川堤防の高さは、海抜8.5〜10m。
つまり武蔵小杉エリアは、多摩川の堤防とほぼ同じ高さの標高となる。
そして川を挟んだ東京側のほうが、高台になっている地形だ。
多摩川が氾濫や越水する事態になれば、武蔵小杉側に被害が集中することになるだろう。
武蔵小杉エリアから海までの直線距離は、一番近い海で10km以上離れた東京湾だ。
海の影響は、まったく心配ない。
問題は多摩川だ。
武蔵小杉駅と多摩川の一番近い場所は、直線距離で1kmしか離れていない。
多摩川が武蔵小杉エリア付近で氾濫してしまったら、甚大な被害は免れ(まぬがれ)られないだろう。
武蔵小杉エリアの水害対策はあるのか?
![都会の水害イメージ 画像](https://enhasky.com/wp-content/uploads/2020/04/ca726ef2256581f41f6eda6e17890f5f.jpg)
土地の低い武蔵小杉エリア。
水害に対する対策は、何かあるのだろか。
土地の低さは、どうしようもない。
多摩川堤防の強化も、個人レベルでは不可能だ。
水害対策の方法は、被害を想定した準備をしておくことになるだろう。
多摩川洪水氾濫シュミレーションのサイトで水害発生時の予測ができる
多摩川が氾濫した場合のシュミレーションが出来る、Webサイトがある。
京浜河川事務所が運営する、多摩川洪水氾濫シュミレーションというサイトだ。
多摩川のあらゆる場所での決壊を想定でき、被害予想がわかる。
様々なシュミレーションの選択も可能だ。
- 最大浸水深さ
- 浸水到達時間
- 浸水継続時間
- 時間別浸水深さ
これらを調べることができる。
武蔵小杉周辺に限らず、多摩川沿いの至るところを確認が可能な便利なサイトだ。
防災の準備を怠らないこと
土地の低さは変えることができないので、水害に対しては覚悟をしておくしかないだろう。
”防災準備が必須”ということになる。
マンションの高層階や中層階は、床上浸水の心配はない。
しかし問題は、浸水だけではない。
インフラが麻痺してしてしまうと、タワーマンション上層階は地獄だ。
電気が止まればエレベーターはもちろん、水も止まってしまう。
タワーマンションには自家発電装置があるので、停電の可能性は極めて低い。
しかし自家発電装置が浸水して故障してしまったら、どうしようもない。
実際に2019年の台風で起こったことだ。
どんなに立派な設備を誇るタワーマンションでも、停電を想定した防災準備をしておく必要があるとの教訓だ。
数日間は、電気がなくても乗り切れる準備をしておこう。
まとめ
![武蔵小杉の高層マンション群 画像](https://enhasky.com/wp-content/uploads/2019/09/ff42954ad3035b784a2584421be8dd8e.jpg)
多摩川は、過去に何度も水害が発生している川だ。
しかし現代は、あらゆる被害を想定した対策がとられている。
水害が発生することは、極端に減った。
河川の幅はとても広く、多摩川が氾濫することは考えられなかった。
しかし2019年に、予想を上回る災害が起きてしまった。
大型台風19号による洪水被害だ。
インフラが麻痺すると、タワーマンションは無力だと露呈された。
2019年の台風19号は、数十年に一度の規模と言われている。
しかし地球温暖化で数十年に一度クラスの台風が、頻繁に発生する可能性が高いと考えらないだろうか?
街を上げた大規模な水害対策を、川崎市は早急に行うべきだと思う。
水害問題さえクリア出来れば、これほど完璧な立地のベッドタウンはない。
渋谷新宿方面、東京品川方面、横浜みなとみらい方面、多摩地区方面と、どのエリアにも近くて直通可能な武蔵小杉。
武蔵小杉の立地条件は、パーフェクトと言っていいだろう。
恐らく日本一便利なベットタウンだ。
問題は水害対策のみ。
個人で可能な対策は限られるが、万が一の事態に備えておこう。
土地の低さは、変えられないのだから。