ティソPRXパワーマティック80 レビュー|ビジネスにもカジュアルにも合う10万円以下の高コスパ腕時計

15年ほど愛用していたクォーツ式の腕時計が、ついに壊れてしまいました。
寿命ですね。
クォーツ時計は一般的に10年ほど持つと言われているので、よく頑張ってくれたと思います。
私の仕事は営業職。
スマホで時間が確認できるとはいえ、商談中にスマホで時間を確認するのは失礼にあたります。
そこで、新しい腕時計の購入を決意しました。
そして、今回思い切って人生初の機械式腕時計に挑戦することにしました。

選んだのは、Tissot(ティソ)のPEX Powermatic 80です。
私がTissotのPRXオートマティックを選んだ理由と、実際に使用してみた感想をご紹介します。
(題名の「10万円以下」は2021年購入時の価格です。)
ティソPRXパワーマティック80の魅力とは?機械式腕時計初心者が選んだ決め手

腕時計の購入を考え始めた当初は、『2~3万円程度のファッション性の高い腕時計で十分だろう』と思っていました。
しかし、私も40代になり、あまりにも安価な腕時計も、年齢的にどうかと考えるように。
腕時計は頻繁に買い替えるものではありません。

多少奮発して、質の良い腕時計を選んでも良いのではないか?という気持ちに変わっていきました。
予算内で理想の一本を!10万円以下の腕時計選びを開始
星の数ほどある腕時計。
まずは、私に合う条件を絞ることにしました。
予算10万円
奮発するとはいえ、腕時計に何十万円もつぎ込むつもりはありません。
そもそも、そんな大金は持ち合わせていません。
時計愛好家からすれば、10万円の腕時計は安価な部類に入るのでしょう。
しかし、一般的に10万円の腕時計は高価な買い物と言えます。
腕時計は、上を見ればきりがありません。

予算の上限を10万円と決めました。
機械式の腕時計
せっかく購入する腕時計です。

こだわるのなら、やはり機械式を選びたい。
もしかしたら、これが人生最後の腕時計になるかもしれません。
クォーツ(電池式)ではなく、機械式の腕時計に決めました。
機械式腕時計は、しっかりとメンテナンスをすれば半永久的に使用できると聞きますから。
オンオフ両方で使えるデザイン
仕事とプライベートで腕時計を使い分けるつもりはありません。
仕事も休日も、同じ腕時計を一本で通すつもりです。
そのため、ビジネスにもカジュアルにも似合う、万能なデザインが必須条件となります。
10年後、20年後の年齢でも似合うデザイン
今まで使っていた3万円ほどのクォーツ腕時計も、15年近く使用しました。
今回も、よほどのことがない限り買い換えるつもりはありません。
しかも、メンテナンス次第では半永久的に使える機械式腕時計です。
今の年齢だけでなく、50代、60代になっても似合うデザインである必要があります。
条件に合った機械式腕時計2選

条件にあう腕時計を探しました。
その結果、最終候補は2つ。
どちらも私の好みと条件にあった腕時計です。
セイコー プレザージュSARX077

青文字盤が美しいデザインの機械式腕時計。
シンプルで高級感のある、セイコーのプレザージュシリーズです。
和を意識した、麻の葉模様が特徴的な文字盤。
天下のセイコーなので、信頼度は申し分なし。
ちょっと予算オーバーですが。
ティソ PRXパワーマティック80

そして、TISSOTのPRXパワーマティック80。
時計のメッカ、スイスで創業171年の老舗ブランド、TISSOT。
スウォッチグループの、一角を担うブランドです。
スウォッチグループでは、ブレゲやオメガなどが高級帯に位置し、ティソは中価格帯を担当しています。
PRXは、1978年に発売されたモデルの復刻デザインです。
当時の良いところを残して、最新技術を取り入れた新作です。
予算とデザインの完璧なバランス:Tissot PRX Powermatic 80を選んだ
PRXを選んだ理由は、条件が完全に合致したからです。
価格、精度、デザインのどれもが希望通りでした。

実は、今回調べるまでTISSOTを知りませんでした(汗)。
TISSOTは、海外では誰もが知る有名な時計ブランドです。
なぜそんな有名なスイスのブランドが、日本では売れないのでしょうか?
それは、TISSOTがセイコーやシチズンとターゲット層が重なってしまうからです。
そのため、日本ではTISSOTを取り扱う店舗が少ないのです。
しかし、それが良い点でもあります。
ブランドの信頼度が高く、世界では人気モデルであるにもかかわらず、日本では他人と被りにくいメリットがあります。

他人と被りたくない私にとって、これほど好都合な腕時計は他にありません!
この点も、購入の決め手となりました。
Tissot PRX Powermatic 80:現代に蘇る70年代スタイル、詳細スペックを解説

購入したPRXパワーマティック80の詳細を紹介します。
PRXパワーマティック80の仕様
ケースサイズ | 幅40×長さ39.5×厚さ10.9mm |
---|---|
重量 | 138g |
ケース素材 | 316Lステンレススチールケース |
ガラス素材 | サファイア クリスタル ガラス |
ストラップ | ステンレススチール |
ストラップの脱着 | クイックボタンで簡単に可能 |
防水性 | 10気圧(100m)防水 |
高級腕時計に引けを取らないポテンシャルです。
PRXの意味とは、
P | Precise(高精度) |
---|---|
R | Robust(堅牢(けんろう)) |
X | 10気圧防水(ローマ数字で10を表すX) |
高精度で頑丈、10気圧防水の頭文字で【PRX】です。
70年代スポーツシックを現代に:PRXオートマチックの特徴とは
1970年代の復刻デザイン

PRXは1978年に発売されたオリジナルデザインを、アップグレードしたモデルです。
レトロな雰囲気と新しさを融合したシンプルなデザインは、年代を問わず着用できます。
文字盤にはエンボスド・チェッカード・パターンというタイル状(ワッフル状)のデザインが採用されており、ラグジュアリースポーツ(ラグスポ)な高級感のあるデザインです。
最長80時間のパワーリザーブ
ムーブメントは、最長80時間のパワーリザーブを備える自動巻きです。
外しておいても、3日間は動き続けます。
もちろん、手巻き機能も付いています。
世界最大の時計グループであるスウォッチグループだからこそ可能な、80時間パワーリザーブです。
耐磁性能に優れたNivachron(ニヴァクロン)製ひげゼンマイ
スウォッチグループとオーデマ・ピゲの共同開発で誕生した、Nivachron(ニヴァクロン)製ひげぜんまいが採用されています。
ニヴァクロンとは、チタンとニオブの非磁性合金です。
機械式腕時計にとって、磁気は大敵であり、時刻を狂わせてしまいます。
そのため、耐磁時計にはJIS規格が設けられています。
第1種耐磁時計 | 4,800A/m | 磁気に5cmまで近づけてもほとんどの場合性能を維持できるレベル |
---|---|---|
第2種耐磁時計 | 16,000A/m | 磁気に1cmまで近づけてもほとんどの場合性能を維持できるレベル |
この規格に対して、ニヴァクロンの耐磁性能はなんと48,000A/m。
ずば抜けた耐磁性の合金です。
機械式の手間やメンテナンスが嫌ならクォーツモデルがおすすめ

PRXにはクォーツモデルもあります。
オートマティックモデルとデザインが異なる点は、文字盤のデザインです。
エンボスド・チェッカード・パターンではなく、サンレイ仕上げのフラットな文字盤になっています。
クォーツモデルの文字盤もかっこよく、高級感があります。
価格もお手頃です。
機械式の手間が気になる方は、文字盤以外は同じデザインのクォーツモデルがおすすめです。
Tissot PRX Powermatic 80実機レビュー

PRXオートマティックを使用した感想を紹介します。
レビューは4テーマにて。
開封とコマ詰めについて
熟考して決めた商品を開封するときって、ワクワクしますよね。

上蓋を開けると、飛び出し絵本のような絵が。

Tissotの本社かな?
本体の箱以外に、ケアグッズが附属されていました。


附属品の内容物はブラシ、ウエスとクリーナー。
ケースは、時計の収納にも使えそうです。
あとは封筒が1通

中身は小冊子の本、保証書、簡単な説明書の3点。
小冊子にはいろいろな国の言葉で、時刻や日付の簡単な説明書きが書かれていました。
それとコマ詰めで外した、コマが入ってました。

本体には、しっかりと保護フィルムがされています。
保護フィルムを剥がして、さっそく装着します!
私は楽天市場のTISSOT公式ストアから、購入しました。
楽天ポイントが10倍だったので、実質10%OFFで購入ができました。
楽天市場のTISSOT公式ストアはコマ詰め(ブレスレットのサイズ調整)が無料です。
私は17.5cmで、コマ詰めをオーダーしました。
サイズが本当に合うか自信がなかったので、初装着はドキドキでした。
その結果・・・・・。


ブカブカやないかーい!
コマ詰め失敗です・・・・(涙)。
代官山のセレクトストアに行って、コマ詰め修正してもらった
ブカブカで使えなかったため、とりあえずティソに電話してみました。
私は神奈川県民なので、TISSOT本店がある銀座よりも代官山の方が近いため、代官山のセレクトストアに連絡しました。
電話でコマ詰め調整の失敗を説明すると、持ってくれば無料でコマ詰め調整をしてくれるとのことでした。
予約も不要とのことだったので、さっそく代官山のセレクトストアを訪問しました。
女性の店員さんが、とても親切丁寧に対応してくれました。
その場でコマ詰め調整をしてくれ、ようやく装着できるようになりました。
その際に店員さんから、磁気と日付の調整方法について教えていただきました。

訪問しなければ知らなかったことなので、結果的に訪問してよかった。
外観レビュー



メチャクチャカッコいい!!
高級感があり、少し個性的なデザインが良いですね。
シンプルながらも、少しだけ主張してくるエッジの効いたデザイン。
派手すぎず、地味すぎない存在感がちょうど良いです。
文字盤

私はブルー文字盤を選びました。
タイル状のエンボスド・チェッカード・パターンが、高級感を際立たせています。
光をグラデーション上に反射させるサンバースト加工も施されており、青文字盤がより美しく見えます。
暗い場所では黒に近いダークネイビー、明るい場所ではサンバーストのブルーと、二つの表情を持つ色合いも気に入っています。
オンオフ使えるデサイン
70年代の復刻モデルのため、クラシックな見た目になっています。
しかし、古さは感じません。
シンプルなデザインなので、オンオフ問わず服装に合わせることができます。


また若者でも中年でも、おかしくないデザインだと思います。
歳を重ねても、ずっと使える腕時計です。
ブレスレットはキラキラと光を反射するデザイン

ブレスレットはPRX独特のデザインです。
そのため、ブレスレットを見ればPRXとわかります。
サテン仕上げで腕の角度によって、各コマがキラキラと光る高級感のあるブレスレットです。
全体的に光を反射するのではなく、腕を動かすと1コマずつキラキラ光る感じです。

美しい輝きだけど、個人的にはもう少し落ち着いた輝きでも良かったな。
装着感レビュー

ブレスレットの装着感は、とても良い。
薄型のブレスレットで、滑らかで心地良い装着感。
肌にフィットする感じです。

この装着感を不快に思う人は、まずいないでしょう。
精度に関して

コマ詰めをした代官山セレクトストアで、店員さんが1秒の狂いもないように時間を設定してくれました。
それから一度も調整せずに、16日間使用してみました。
その結果、16日後の狂いはわずか+15秒でした。
日差1秒以内の計算になります。
機械式腕時計でこの精度。

ニヴァクロン製ひげぜんまいの性能はすごい!
あとがき
見た目、精度、装着感ともに大変満足しています。
ずっと腕に着けていたいほどです。
これから50代、60代になっても使えるデザイン性も良いですね。
機械式腕時計としては比較的手頃な価格帯で、普段使いにはちょうど良いのではないでしょうか。
必要以上に妬まれることもなく、日常使いの時計として最適な価格帯だと思います。
スーツにもカジュアルにも似合うデザインで、普段使いとして理想的な腕時計でしょう。
サファイアクリスタルガラス、80時間のパワーリザーブ、ニヴァクロン製ひげぜんまい。
そして、170年以上の実績を誇る信頼のブランドTISSOT。
世界中で大ヒットしていながら、日本では他人と被りにくいところもメリットだと思います。
以上です。
それでは、また。